トレチノインはレチノールの100倍もの生理活性を持つ
トレチノインはビタミンA誘導体で、レチノイドの一種です。
非常に強力な効果があり、海外ではしわやニキビ治療薬として定番になっています。
また、角質溶解作用や抗炎症作用などもあります。
しかしレチノールに比べて50〜100倍もの生理活性があることから、かぶれやすく扱いに難しい側面もあり、使用に際しては注意が必要です。
血中に入ると催奇性の副作用があるため、妊婦は使用すべきではありません。
ですが強力な皮膚のターンオーバー促進作用があるため、しわやしみを改善したい方に爆発的な人気があります。
これまではアメリカから直接個人輸入という形で手に入れるしかありませんでしたが、オバジ ニューダームシリーズとして簡単に購入することができるようになりました。
症状や体質に合わせて使用することが大事
レチノールは刺激が強く、肌の弱い人は使用に注意が必要であることは散々述べましたが、トレチノインではさらに慎重にならなくてはなりません。
トレチノインは0.01%〜0.1%の濃度で販売されていますが、症状や体質に合わせて選びます。
オバジのトレチノインは、初めての方用として0.05%のものが推奨されていますが、これは必ず守って下さい。
早めの効果を得たいがために、最初から濃度の高いものを選ぶというのは間違った選択です。
場合によっては刺激が強すぎてしみやそばかすが増すこともあります。
使用に際しては、独自の判断はせずに、推奨する使用方法を必ず守りましょう。
効果があるもの、ないものを知っておく
レチノールが美白成分ではないように、トレチノインも美白成分ではありません。
紫外線によるしみには効果があまりない事は知っておきましょう。
それ以外の肌のトラブルに関しては、非常に高い効果が望めます。
とくにしわやニキビ跡、遺伝や女性ホルモンによるしみなどには絶大です。
塗布後、数日以内に皮膚表面の角質が一気に剥がれ落ちていきます。
これを繰り返すことで、肌のターンオーバーを劇的に早め、しわ、しみ、ニキビ跡などが改善します。
角質層が溶解し剥離しやすくなっているため、トレチノイン使用中は肌のバリア機能が低下している事も把握しておきましょう。
普段よりも強めの紫外線対策が必要です。
夏以外でも、必ずSPF20以上の日焼け止めを塗って下さい。
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