レチノール 作用

レチノールが持つ美肌効果

レチノールが実際に肌にどのように作用するのかを見ていきましょう。

 

高い美肌効果がありますが、レチノールが肌にどのような働きかけをしているのかを知れば、自分に合ったスキンケアをより適切に行えるようになります。

 

20代前半の頃の「なんとなく」なスキンケアではなく、年齢とともにより意識的な攻めのスキンケアを行っていきましょう。

角質層を剥離し角化細胞の増殖促進

角質層の水分保湿が下がると、肌はボロボロになっていきます
これは年齢とともに細胞を新しく生み出す機能が低下していくため、表皮にある角質層の水分も減っていきます。

 

年齢が進むとともに肌が乾燥肌になっていくのはこのためです。

 

角質層には紫外線がから肌を守るバリア機能などがあるため、これが弱まると肌の老化はどんどん加速してしまいます。

 

レチノールは、古い角質層をはがし、新しい角化細胞をどんどん増殖させる働きを持っています。

 

新しい角化細胞が分裂・増殖していくことで、皮膚のはりや潤いを保ち、しわやたるみの改善をもたらします。

 

逆にビタミンA不足は、皮膚粘膜が角質化しても新しい角化細胞が作られないため、異常乾燥が起こりしわやしみが一気に増えてしまいます。

 

無理なダイエットによって栄養が不足すると、一気に老け込んでしまうのはビタミンA(レチノール)の不足も原因のひとつです。

肌のターンオーバーを正常にする

細胞分裂を活性化させ、皮膚の再生を促す働きがあるため、肌が古い細胞から新しい細胞に生まれ変わる周期を正常に保つ事ができます。

 

通常、肌は表皮の基底層で生まれ、徐々に表面へと押し出され、およそ28日かけて角化して最後は角質層に到達し剥がれ落ちます。

 

この期間をターンオーバーと呼びますが、年齢とともに新しい細胞を作る機能は落ちて、40代になりますと約40日もかかってしまいます。

 

紫外線による日焼けなど、肌にメラニン色素ができても、28日後には古い角質とともに排泄されて肌の色は元に戻ります。
しかし色素が真皮にまで到達すると、そのまま沈着してしまいます。

 

これがしみになります。

 

ターンオーバーが遅れれば遅れるほど、色素は真皮に沈着しやすくなりますし、角質層のバリア機能も落ちていきます。

 

レチノールには、ターンオーバーを正常にする働きがあり、上記のようなしみの原因となるメラニン色素の沈着を防ぐ効果があります。
正常な肌の代謝を促進することで、肌老化を防ぐのです。

コラーゲンの生成を促進

しわやたるみなど、肌老化の原因はコラーゲンの変性によるものです。

 

年齢が進むごとにコラーゲンは減少していき、40代になるとほとんど新しく作られる事はありません。

 

コラーゲンそのものをサプリメントや化粧品で補っても、この減少したコラーゲンを取り戻すことはできない事は他の記事でも説明しました。

 

しかしレチノールにはコラーゲンの生成を促進する働きがあり、肌に張りや潤いを取り戻すことが可能になるのです。

皮脂の分泌を抑える

皮脂の以上分泌は、ニキビや毛穴の黒ずみの原因になります。

 

加齢とともにニキビなどは治りにくくなりますが、放っておくとしみとして残ってしまいます。

 

また、毛穴のひらきは小じわを増やすため、黒ずみも放置しておけません。

 

レチノールには、皮脂の分泌を抑制する作用があるため、ニキビや毛穴詰まりを予防することができます。

 

しみや小じわの原因は、その発生段階で先手を打って潰しておきたいですよね。

 

 

 

以上が、レチノールが高い美肌効果をもたらす大きな要因です。

 

細かく分ければ、ヒアルロン酸の分泌を高めるなどの効果や作用もありますが、一番のポイントは角化細胞の増殖を促進してターンオーバーを正常化させることと、真皮のコラーゲンの生成を促進させることでしょう。

 

どちらも肌の老化を止め、若返りを果たすために重要な機能です。

 

レチノールは紫外線や酸素に弱い、刺激が強いなど、使いどころが難しい成分ではありますが、皮膚科学的に一番評価の高い成分でもあります。

 

その機能を把握して、適切にスキンケアに活かしていきましょう。


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